【小説】謎解きはディナーのあとで

ドラマ化・映画化と続いた東川篤哉のミステリ小説シリーズの第一弾。

身分を隠したお嬢様刑事が、執事の推理力を借りて事件を解決する短編集。
もはや言わずもがなですね。

画像


◆殺人現場では靴をお脱ぎください
◆殺しのワインはいかがでしょう
◆綺麗な薔薇には殺意がございます
◆花嫁は密室の中でございます
◆二股にはお気をつけください
◆死者からの伝言をどうぞ
◆宝生家の異常な愛情


の全七話収録。

以下、重大なネタバレを含みますのでご注意ください。






一応は宝生家の令嬢、麗子が主役なんでしょうけど、いわゆる安楽椅子探偵の執事・影山は、ウェイン邸のアルフレッドのみたく万能にして聡明で、謎解きに至っては完全に彼のペース。

教育番組のお兄さんとマスコットキャラのようなポジションで推理を展開していきます。

そんな影山を毒舌執事と謳ってますが、風祭警部に対する麗子の毒づきもなかなかのものです。
(まぁ、こっちの場合は腹の中だけですからマシなんですけどね)

どの話も事件発生→現場検証→執事に相談→解決とパターン化されており、その合間に麗子と風祭警部のセレブにして格差アリアリのプロフがユーモアを交えて織り込まれているものの、三話目にしてマンネリ感が押し寄せてきました。

東野圭吾ばかり読んでいたせいもあり、笑いがそれとは異色、そしてこのストレートに狙った笑いは自分には合わないなと…

文字で人を笑わせるのって本当に難しいみたいですね。

とは言えミステリ面では十分に楽しめました。




登場人物と伏線の少なさは、解決場面においてページを遡らざるとも理解でき、解決後の後日談などもなく一話一話がスッキリと纏められていて、短編集とはかくあるべきかと。

丸ごと一冊がお気に入りになるのではなく、いずれか一話をお好みで読み直したくなる気軽さがあります。

ちなみにRockyのお気に入りは【死者からの伝言をどうぞ】でした。

金融業の成金マダムという、ミステリ小説においていかにもな死亡フラグ、そしてダイイング・メッセージ。

「お?ここへきて本格ミステリ?」

と思いきや「心霊写真とダイイング・メッセージぐらい当てにならないものはない」と影山が一蹴。

その上、Uターンするリムジン内からいきなり舞台を移してクライマックスのチャンバラシーン。

犯人の前田が動機を最後まで語られず終いなのがね…ここでも本格を皮肉るかとニヤリでした。













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