【小説】学ばない探偵たちの学園

恋ヶ窪にある鯉ヶ窪学園(誤植に非ず)が舞台の学園ミステリ。

保健室での密室殺人事件にたった三人の探偵部(+顧問教師)が挑む!

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以下、重大なネタバレを含みますのでご注意ください。







著者は【謎解きはディナーのあとで】の東川篤哉ですが、こちらの方が断然笑えました。

あちらはちょっとハイソな雰囲気のユーモアでしたが(そうかぁ?)こちらは実に庶民的で、一般人の日常においてのあるあるネタ(お好み焼きとか)が多くみられるからでしょうね。




主役の探偵たちですが部員で団結して事件を解決に導くのかと思いきや、各々我を張りすぎて三人揃えば逆にバラバラ…

誰か一人が秀でた推理力の持ち主であとの二人を引っ張るのかと思い読み進めていくと、まず新入部員のトオルがそれに該当しますが、そこはやっぱり先輩である八橋の活躍(ジェット風船の推理)で上塗りされてしまいます。
序列を考えれば最後はやっぱり多摩川が部長たらしめる面目躍如を見せるのかと思わせての素通り?!

それどころか勘違いキャラで終わってしまい、意外にも最後は石崎先生がオイシい所を全て持っていってしまいました。

センセ、そりゃないでしょうよ~w

しかし多摩川部長の『本格』を愛するが故の突飛な推理力は嫌いじゃありません。




『振り子』を音楽教師に呟かさせたのは伏線として上手く出来上がっていて、探偵部員たちのそれに対するイメージも個性を出しつつ分散できていて、核心を逸らしながらの推理材料になっていました。

主役三人のキャラが立ちすぎな反面、犯人についての描写が薄く、解決に至っても「コイツが!?」なんて意外性も無ければ、「やっぱりね」と見え透きもしなかったのが残念。

もっとも、密室が二件も登場するんで、探偵たちも犯人解明より密室解明に焦点を当てての推理を展開してました。

さてその密室ですが、保健室にしろ、小松崎律子宅にしろ、その状況が出来上がるにはピタゴラ装置並みのシビアなタイミングが要される点に「ご都合主義だなぁ~」と感じざるを…ん?もしかしてこれもユーモアの一環?

そして、刑事がこんなにもど~でどもい~よ~な扱いをされているのもユーモアなんでしょうね。




三人死んでのダブル密室にしながらもハードルが低めで、プロレスネタプロ野球ネタも合間合間に散りばめられていて、スポーツ新聞を愛読してきた方々にも取っ付きやすいミステリといえるでしょう。
















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