【小説】中途半端な密室

東川篤哉の初期の作品全五話を収録した短編集。

良い意味で緊張感の無い作品揃いなので、空いた時間でチョイ読みするのに適した一冊です。
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以下、重大なネタバレを含みますのでご注意ください。





それでは久しぶりに各話の感想だけをザッと…

『中途半端な密室』
一つの死体に二つの事件がからんでいて、一方の事件では被害者(?)で、もう一方の事件では加害者という、まったく逆の立場で描かれているのが騙し絵的に楽しめました。

『南の島の殺人』
これは叙述トリックの部類に含まれるのでしょうかね。
九州住まいの人間としてピンと来なかったのが悔しい…
でも実際に鹿児島で喋られている言語はそんなにヒドくはないはず。

『竹と死体と』
まず最初にその新聞がなぜそこにあるかが最大のヒントになってましたね。
しかし竹ってそんなに曲がるモンですか?
戻った勢いで老婆の遺体がすっ飛んでしまいそうですが…


『十年の密室・十分の消失』
これもまた「中途半端な密室」と言えます。
鏡のトリックはありがちですが、湾曲した鏡というのが珍しい。
ちなみにこの話で山師という言葉を知りました。

『有馬記念の冒険』
いわゆる時間トリックもの。
HDD内蔵のDVDレコーダーが最新録画機器として扱われ、あまつさえトリックに使用されているあたりに時代を感じます。




現場に赴かずに情報のみを推理材料として事件を解決に導く安楽椅子探偵という形態で物語が進んでいく点が全編共通で、表題作の『中途半端な密室』を除いた四作品は山根敏(敏ちゃん)と七尾幹夫(ミキオ)による掛け合い漫才のようなノリは、ゆる~い探偵っぷりを楽しませてくれます。

この二人の推理劇はぜひともシリーズ化してほしいですね。

推理小説というよりはクイズに近い作りで、要点だけをかいつまんだら口頭で出題できそうなカンジです。




東川篤哉の小説は今回で三冊目の読了となり気が付きましたが、どうやらトンデモトリックがウリになっているみたいですね。










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